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【活動報告】日本図学会北海道支部 2月例会・講演会を開催しました(2026年2月21日)

2026年2月21日(土)、北海道教育大学札幌駅前サテライトにて、「日本図学会北海道支部例会・講演会」が開催されました。当日は支部会員が参加し、今年度の会務報告や次期全国大会に向けた活発な議論が交わされたほか、色彩と都市景観に関する特別講演が行われました。

支部例会における報告・協議事項

例会前半では、以下の内容について報告と意見交換が行われました。
  • 2025年度会務報告・会計の現状報告
    • 第38回支部総会(2025年7月開催)の実施報告ならびに、今年度の会計収支・支出状況(事務費、講演会謝金等)について現状報告がなされました。
  • 次期役員体制についての協議
    • 支部長、幹事、全国理事などの任期(原則2期)に伴う次期体制の検討や、若手会員への引き継ぎ、他学会役員との兼務のバランス等について意見が交わされました。
  • 2027年度全国大会(北海道開催)に向けた検討
    • 2026年度の九州大会に続き、2027年度は北海道支部での開催が予定されていることを共有しました。
    • 会場候補地(小樽商科大学、北海道情報大学など)に関する交通アクセスや、冬季開催時の利便性、会場設備の実務的なメリット・課題について議論が行われました。
特別講演の概要 例会後半では、講師に伊藤雅彦氏(株式会社伊藤塗工部 専務取締役)を迎え、以下の内容での特別講演が行われました。
  • 演題「札幌の景観色70色策定の背景と具体的な活動事例」
  • 宮内博実氏(静岡文化芸術大学名誉教授)との出会いを契機に設立された「札幌イメージコーディネート研究会(SICCS)」の、25年以上にわたる地道な活動の歩みが紹介されました。
  • 「イメージ9分類」や色彩分析ソフトを活用し、定点観測や大規模な形容詞アンケートを経て、札幌の「春〜夏」を象徴する『札幌の景観色70色』が客観的・数値的に策定されたプロセスが解説されました。
  • 実際の塗料を用いた立体カラーガイドの制作実例や、NTTドコモ通信鉄塔(クリスタルホワイト)などの具体的な環境配慮の事例が示され、建築素材に関わらず「色彩のトーンを整えること」の重要性が語られました。
質疑やディスカッションでは、以下のような内容が話題となりました。
  • イメージスケールから9分類へと至る色彩分析手法の変遷と背景
  • 形容詞と色彩を客観的に結びつけるアプローチの教育的価値
  • 長期的な視点でのカラーパレットの共有と、次世代への景観意識継承の重要性

 

おわりに 今回の講演会では、色彩を単なる学問としてだけでなく、社会やビジネス、街づくりにどう実践的に役立てるかという視点から多くの示唆が得られました。 日本図学会北海道支部では、今後も会員の専門性と地域性を活かし、多分野を横断する有意義な活動を続けて参ります。