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2020年度日本図学会賞選考結果報告
日本図学会賞選考委員会

受賞者:正会員 山口 泰 氏(東京大学)
業 績: 形状処理・画像処理に関わる一連の研究と図学分野における国際活動
業績概要:
 山口 泰氏は,計算機による形状処理や画像処理に関して長きに渡って研究を進めてこられました.日本図学会に関連する形状処理に関しては,ベジェ曲面などに代表される自由曲面の微分幾何学的性質を明らかにし,計算機処理での応用法を提案しています.また,3次元メッシュデータを入力としてペーパークラフトの展開図を自動生成する手法や2つの面をタイリングする折紙に関する研究なども手掛けてきました.一方で画像処理に関する研究としては,実写画像から絵画風画像を自動生成する手法や,ヒト視覚の特徴を利用した画像処理としてハイブリッド画像や視覚複合型暗号などの研究も行っています.このように日本図学会で扱われる形状処理や画像処理に関して,幾何学や計算機科学,視覚認知科学など,さまざまな観点からの研究を展開してきています.
  一方で,同氏は日本図学会の理事(10年間),副会長(4年間),会長(4年間)を歴任し,日本図学会の学会運営に尽力を尽くしてこられました.特に,図学分野における国際的な活動には,長年に渡って貢献してきています.日本図学会ばかりでなく,国際図学会においても事務局(8年間),副会長(8年間),会長(4年間)として20年間に渡って活動し,国際図学会と日本図学会の良好な関係確立や維持に努めてこられました.アジア地区では中国図学学会との関係を中心に,アジア図学会議の発展にも寄与しておられます.
 以上のように,日本図学会における中心的な学術分野である形状処理・画像処理での研究業績とともに日本図学会ならびに国際図学会における学会運営への貢献は多大であり,その業績は本学会賞受賞に相当するものと認められました.