2015年度日本図学会賞選考結果報告
日本図学会賞選考委員会
受 賞 者:正会員 辻合 秀一 氏(富山大学)業 績:プログラミングの可視化教育に関する研究
業績概要:
辻合秀一氏は,28年以上にわたり,大学において図学分野を軸にしたプログラミング教育に携わってこられました.この豊富な教育経験をもとに数多くの研究論文・著作を表わし,その中で,主として「プログラミングの可視化教育」を考究し,その成果は図学教育全体にとって極めて重要であることを提示してきました.氏の主たる研究内容は,
1 .C言語を用いてプログラミングライブラリを作ることにより,プログラミングの可視化教育に役立てたこと.
2.富山大学芸術文化学部の10年間に,MINDSTROMS NXT を使ったロボットパーツによる動きの視覚化を試みたこと.
3.また,ビジュアルプログラミング言語NXT−Gによるブロックで作るプログラミングの可視化教育を試みたこと.
4.そして,vvvvやScratchなど,新しいビジュアルプログラミング言語の紹介や実践事例をおこなったこと.
氏は,一連のプログラミングの可視化教育に関する研究成果を,図学研究,学会口頭発表,図学国際会議,公開講座等でひろく発表してこられました.これらのことから,氏が実施してきた研究教育活動は,図学の,図の有用性に関する研究領域の拡大について,顕著な貢献を果たしたものと言えます.
以上,氏の,図学および図学教育の発展についての寄与は多大であり,その業績は本学会賞受賞に相当するものと認められました.