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デジタルモデリング研究会について

日本図学会デジタルモデリング研究会では,『3Dデジタルモデリング』や『3Dデータ』をキーワードに,図や形を起点とした新しいコミュニケーションの在り方を考えていきます.
3D入力デバイスやモデリングツールの研究,デジタルモデリングツールを用いた創作行為自体に着目する研究,クロスメディア環境での3Dデータ活用の研究等の3Dをキーワードとした研究は,3Dプリンタの登場やICTの革新的な発展によって,それぞれの研究分野を俯瞰的視点から情報交換しディスカッションできる場が必要になっております.そこで会員相互の情報交換ならびに議論の場として2014年4月に『デジタルモデリング研究会』を発足しました.

趣旨

近年,3Dデータを扱う分野が拡大し, 建築, 機械, 医療, 情報の分野はもちろんのこと,これまでは作家自身が3Dデジタルモデリングツールを造形手段として使う事があまり馴染まなかったアートの世界でも3D CADの活用が始まっています.さらに最近の3Dプリンタの話題でもご存知のように, デジタルファブリケーションやAM(アディティブマニュファクチャリング)分野での3Dデータの活用,そしてネット上での3D表現では,XVL,3DPDF,Web GL等のWeb 3D分野でも3Dデータ活用が始まっています.
日本図学会では,2006年より『デジタルモデリングコンテスト』を開催し,機構を持つ立体的構造の考察や立体的な発想による立体形状の製作にAM技術を用いて製作支援し,作品発表の場を提供することでデジタルモデリング技術の普及に取組んできました.しかしながら,意図した形状を造形するモデリング解決能力向上に繋がっているかどうかの検証やそのための学術的研究がこれまで行われていませんでした.
「モデリングする」行為は,意図した形状に表現されているか細部まで精査し,意図した形状でない場合は形状編集を行います.そのとき本人のモデリング解決能力,つまり空間把握能力やモデリング能力が完成精度を左右します.
 
検証やそのための学術的研究の場として,横断的様々な視点からの議論が必要です.
日本図学会は様々な分野の研究者が参加する学術会であることから横断的且つ様々な視点からの議論が可能です.さらに図学教育研究会では,以前から「図学教育に3D CADを取り入れることの意義」の研究課題で継続的に議論されており,蓄積された専門知識を元に3Dデジタルモデリングについて踏み込んだ議論が行えると思われます.

 

おもな活動内容

・デジタルモデリング教育に関するポスター展示
・研究会共催
・デジタルモデリングコンテストの実施
日本図学会公式サイト内に受賞・入選作品ギャラリー設置(XVL技術を活用した3D Web化)

発足までの経緯

日本図学会デジタルモデリングコンテスト実行委員会は,2006年度より「デジタルモデリングコンテスト」を毎年実施してきました.
コンテストの目的は, 機構を持つ立体的構造の考察や立体的な発想による立体形状の製作を,AM技術を用いて製作支援し, 作品発表の場を提供することや, コンピュータを用いたデジタルモデリング技術の振興と普及です.その取組みとして,積層造形装置(3Dプリンタ)を利用して3次元データを実体化し,日本図学会秋季大会会場で展示します.
2013年5月11日に「デジタルモデリングに関する研究の必要性」をテーマとした図学教育研究会を開催しました.
2013年8月28日に「埼玉県産業技術総合センターにて「日本図学会主催3Dプリンタを深く知るためのラピットプロトタイピング研究会」を開催しました.
 

2023年度 デジタルモデリング研究会委員

[委員長]
横山 弥生 (大同大学)*1
[副委員長]
西井 美佐子 (女子美術大学)*2
[委員]
荒木 勉  (筑波技術大学)
近藤 邦雄 (東京工科大学)
齋藤 綾  (女子美術大学)
佐藤 尚 (神奈川工科大学)
田中 龍志 (株式会社ニテコ図研)*3
堤 江美子 (大妻女子大学)
福江 良純 (北海道教育大学)
新津 靖  (東京電機大学)*3
松田 浩一 (岩手県立大学)
村松 俊夫 (放送大学)
面出 和子 (女子美術大学)

*1 デジタルモデリングコンテスト実行委員長
*2 デジタルモデリングコンテスト実行副委員長
*3 Web 3D化実行委員